違いと意味の目安箱

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土木工事で使われるセメントとコンクリートの違い

土木工事で使われるセメントとコンクリートの違い

セメントもコンクリート。この二つを聞いて、ぱっと違いを答えられる人間は稀だろう。
どちらも土木工事で使われるが、その役割は大きく違う。

セメントは接着剤だが、コンクリートは建築材である。
セメントとは、水や液剤などにより液状になり、時間経過と共に固まるもの、要するにアスファルトや樹脂、石膏といった接着剤全般を指す。
対してコンクリートは、砂、砂利、水などをセメントで固めた建築材を指している。

セメントの利用は古く、古代エジプトのピラミッドにもセメントは利用されている。いつ頃から使い始められたのかは不明だが、古代ギリシアや古代ローマの時代には、既に水中工事や道路工事などで利用されていた。中世ヨーロッパでは当時の建築に馴染まなかったこともあって活躍の場を減じ、石壁や石柱の芯を埋めるのに弱いセメントが使われる程度になった。

コンクリートもセメント同様に歴史は古く、ローマに現在も残るパンテオンなどは、鉄筋を使用していないコンクリート建築としては世界最大級のものである。しかし古代ローマにおいてはよく活用されてたが、その後のローマ帝国衰退とともに、コンクリートは一時的に姿を消した。

セメントが再度、注目に上がったのは産業革命時代だ。当時のイギリスでは、建築用石材の価格が高騰し、レンガ造りの建造物の表面を、漆喰で塗り固めて石のように見せかけるのが一般的だった。このため、固まるまでの時間をより短くする必要性から、新たなセメントの開発が急がれたのだ。当時開発されたセメントは製造コストがかなり高くつくものだったが、適度にゆっくり硬くなり、固まると即座に強度を発揮するという利点を有しており、セメントの用途を格段に広げることとなった。

この新たなセメントの登場した1850年代以降、そのセメントを使って作られたコンクリートが建築にどんどん使われるようになり、一時は姿を消していたコンクリートは、改めて建築材として使用されるようになった。

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