
もりそばとざるそばの違い
「もりそば」と「ざるそば」の違いは現在では海苔がかかっていないものが「もりそば」で、海苔がかかっているものが「ざるそば」になっている。
また、もりそばよりもざるそばの方が値段が高くなっている。「もりそば」と「ざるそば」の違いは海苔が乗っているか乗っていないかの差のようだが、そばの歴史を調べるとその違いがある。
かつて「もりそば」は蒸篭で蒸されたものだった
そばは昔、そば粉を練って団子状にしたものを焼いたり蒸したりした蕎麦がきというものを食べていた。江戸時代中期になって細長く切ったモノを茹でて、つけ汁で食べるそば切りというものが出現した。一節には中国から伝わったうどんの影響があるとのこと。
そのそば切りを最初から汁をかけた状態で出す「ぶっかけそば」という今で言う「かけそば」が流行した。
その時に「ぶっかけそば」を区別するためそば切りを麺そのままにせいろに盛って出すことから「もりそば(盛そば)」と呼ぶようになった。「もりそば」はせいろで蒸すため、器にせいろを使うようになったとのこと。
昔の違いと現代の違い
「もりそば」が定着すると、そばの実の中心部分のみの粉で作った白っぽいそばをざるに盛って出す「ざるそば」が流行り始めた。江戸時代はもりとざるの違いは容器の違いでそば自体は変わらなかった。
やがて明治時代になると「もりそば」と「ざるそば」を差別するため「もりそば」にはつけ汁に同量の味醂を加えコクを出し、麺の上の刻み海苔をのせたものをいうようになった。
「もりそば」は高級感をだすため容器やつけ汁の違いをもたせたし、「もりそば」と「ざるそば」を出すそば屋が昔は別の店だった。
ただ現代は「もりそば」も「ざるそば」も同じ店で出すので、つけ汁を別にする手間もあるため同じつけ汁だし海苔が乗っているかいないかの差しかないようになっているとのことだし、つけ汁も変わりがない店が多いようだ。
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