違いと意味の目安箱

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事実と真実

事実と真実

事実と真実の違い

似たような言葉「事実」と「真実」、それぞれの言葉として、事実は今実際に証明でき、現実に今ある事柄の事をいう。
それに対して真実は少し抽象的な意味合いがあり、事実の証拠までの厳密なリアリティーは無いまでも、嘘や偽りがなく、状況の核心的な状況を表わす言葉である。

例えば、一般的に使われている言葉として「事実関係」「事実証明」「歴史的事実」という言葉がある。
この中で事実関係という言葉に着目してみる。この言葉は主に事件などの疑いがある場合の調査の際に使われることがある。

この場合に例えば「真実関係を明らかにする」という言葉を使用するとする。夢は膨らむが、なんだか抽象的で、途中で調査が終わってしまうのではないかというような不安を覚える。「事実関係」の例えでいえば、ある一定の証拠が揃い次第、それが犯罪であれば逮捕状が出たりするわけだが、これが「真実関係」であった場合には、事実関係が揃ったとしてもまだ嘘偽りがないか、未来永劫調査が続いてしまう様な不安を覚える。それは何故か。
今すぐに証拠が確認出来ないかもしれないからである。

それに、真実を明らかにする事を目的とした場合。問題を起こした人に真実がある場合、問題を見つけた人に真実がある場合、問題を調査する者が真実である場合・・・「真実」という意味においてはそれぞれの立場の人間が正解になり得ない。まずここに様々なルールを基準とした「事実」が重要になってくるゆえ、真実はある程度考慮対象にしかならないだろう。

この辺りがこの事実と真実の違いである。

それゆえ、真実とはなにか?を問われた場合に未解決で終わっている事柄も少なくはない。
この二つの関係性でいえば、真実は事実が複数絡み合ったもの。事実は証拠であり、真実を決まった手順で明らかにできる可能性があるもの。といえる。
この場合、二つの事例を並べてみると言葉の適切な使用方法が分かりやすい。

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