「ご来光」と「初日の出」の違い
ご来光と初日の出は、太陽が昇ってくる様子のことで同じものだと思われがちだが、見える日・見える場所・信仰には大きな違いがある。
ご来光と初日の出の見える日の違い。
ご来光が見える日は、いつと限ったものではないが、初日の出は、一月一日・元旦の日の出に限られる。
日本では、初日の出は一年に一度の夜明けでとてもめでたいものとされている。
ご来光と初日の出の見える場所の違い。
ご来光は、いつ見えた日の出でも良いが、高山から見た日の出でなければならない。
一方、初日の出は元日に見る日の出であれば、どこから見えても初日の出であることから、水平線を見渡せる海岸・高低に関係なく山の頂上・展望台・高層ビルや高層マンションの最上階や屋上など、全国各地に初日の出を見るスポットが無数にある。
また、初日の出を見る際にはその季節柄、天候の変化が多い日本海側よりも、晴天の確率が多い太平洋側の方が確実に見られることが多い。
ご来光と初日の出の信仰の違い。
元旦に富士山の頂上で見た日の出は、ご来光であり初日の出でもある。
しかし、同じ日・同じ場所で見る日の出であっても、ご来光と言うか初日の出と言うかは、手を合わせて拝む信仰の対象が全く違うのである。
ご来光は、お釈迦様が光を背負って現れた姿の様に見える事から、信仰の対象は仏教である。
それに対して初日の出は、豊作の守り神が初日の出と共に降臨すると信じられ、拝まれる様になったことから、信仰の対象は神道である。
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