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「混ぜても大丈夫?」ガソリンのレギュラーとハイオクの違い

「混ぜても大丈夫?」ガソリンのレギュラーとハイオクの違い

レギュラーとハイオクの違い

ガソリンって、人によって感覚は様々だと思いますが、給油のたびに、値段高いな~と思っている方は、多いのではないでしょうか?

特にお給料日前などにメーターが空に近くなると、ため息が出ちゃいますよね。
「なんとか、ガソリン代節約できないかな~」と考えている方も多いでしょう。

ところで、ガソリン代の節約というと、その方法のひとつとして、
「レギュラーよりハイオクの方が燃費が良くなる」なんて話を聞いたことは無いですか?

ハイオクの価格はレギュラーより少し高いですが、燃費が良くなるなら元はとれて、逆にお得になるかも…?と、ちょっと思いますよね。逆に、「ハイオクを入れているけど、高いからレギュラーに変えたい…」
という方もいるのではないでしょうか?

でも、レギュラーとハイオクって、そんな簡単に入れ替えたり、混ぜたりしていいの?と疑問に思いますよね。もしダメなのに入れて、車が壊れたら困りますし。そもそも、レギュラーとハイオクの違いも、イマイチよくわからないですよね。

そこで、今回はこのガソリンのふたつの種類、レギュラーとハイオクの違いについて調べてみました。

見た目や値段、燃費の違いや、混ぜてもいいのか、どっちがお得か、などなど、気になることを、色々まとめてみましたので、ぜひ読んでみてください!



 

レギュラーとハイオクの違いはどこ?

見た目の違いは?

「軽油とガソリンはすぐに見分けられる!」という方は多いでしょう。
これは、軽油は黒っぽく緑っぽい色で、ガソリンはピンク色で、見た目が全然違うからです。

では、同じガソリン同士であるレギュラーとハイオクの見た目はどうなのかというと、パッと見は似ていて、見分けるのは難しいです。どちらも、オレンジ系の色です。

ただし、よーく見ると、レギュラーは、淡いピンク、またはオレンジっぽく見えるピンク色、ハイオクは、薄紫色にも見えるオレンジピンク、というような、若干の違いはあります。

見た目の違いは?
※イメージです 出典:Green CLub

ただし、ガソリン自体はもともと無色透明であり、灯油や軽油などと見分けがつくように後から着色されて、オレンジ色になっており、この色は、「ガソリンはオレンジ系」という決まりはあるものの、細かい色合いなどは、ガソリンのメーカーによって違いがあるのだそうです。

ですので、メーカーも、レギュラーなのかハイオクなのかもわからない状態で「これはレギュラー、ハイオク、どっち?」と出されたら、なかなかハッキリとは見分けられないでしょう。

 

値段の違い

レギュラーとハイオクの値段の違いは、リッターあたり大体10円、11円の差です。
たとえば、レギュラーが143円の時は、ハイオクは153円、という具合です。

リッターあたり大体10円、11円の差です。
出典:e燃費

でも10円って、結構な差ですよね。
普通自動車のガソリンタンクは、だいたい50~70リットル入るとして、満タンで入れた場合、500~700円の差が出ることになります。

 

性質の違い

レギュラーとハイオクのガソリンの違いは、「オクタン価」にあります。
オクタン価とは、「ガソリンの発火のしにくさを最大100の数値で示したもので、ハイオクのオクタン価は96以上、レギュラーのオクタン価は89以上となっています。
つまり、ハイオクの方がレギュラーよりも、発火が起こりにくいのです。

これが、レギュラーとハイオクの性質の違いです。

ちなみに、それが車に一体、何の関係があるのかというと…
エンジンの構造やパワーに関係してきます。

まず、ガソリン車には、「レギュラー車」と「ハイオク車」がありますよね。

基本的にはレギュラー車でもハイオク車でも、ガソリン車のエンジンは、ガソリンと空気をピストンで圧縮し、その圧縮した気体に点火プラグで火をつけて爆発することでピストンを動かすエネルギーを得て動いています。
このエネルギーで、車が走るわけです。

ですが、ガソリンは自然発火しやすい物質なので、ピストンで圧縮しきる前にガソリンに火が付くと、エネルギーが十分に得られずエンジンが上手く動かなくなります。それを避ける為、エンジンには適切な圧縮率と点火のタイミングが設けられています。

ハイオクガソリンは、オクタン価が高いので、高圧縮が可能

ここで、前述のオクタン価=発火しづらさが関わってきます。
ハイオクガソリンは、オクタン価が高いので、高圧縮が可能で、レギュラーガソリンは、オクタン価が低いので、圧縮できる率は低めです。

この、レギュラー若しくはハイオク、どちらかの圧縮率や点火タイミングに合うように、車のエンジンは設計されており、その違いによって、「レギュラー車」と「ハイオク車」で分けられているんですね。

さて、圧縮率が高いほど、力が出る…というのは、なんとなく想像できますよね?
そう、ハイオク車(エンジン)の方が、高圧縮で詰まったガソリンと空気を爆発させるので、より高いパワーが出せるのです。

ハイオクガソリンは、たとえばスポーツカーのような、より高いパワーや馬力が必要な車に使われる事が多いです

ですから、ハイオクガソリンは、たとえばスポーツカーのような、より高いパワーや馬力が必要な車に使われる事が多いです。
また、そういう車は、ハイオク用の高出力エンジンであることが多いです。

 

燃費の違い

基本的に、オクタン価が高いハイオクの方が、高圧縮可能でガソリンを爆発させた時に得られる熱量が大きいので、若干レギュラーよりも燃費が良いそうですが、それでも、レギュラーとハイオクで、目に見えるような大きな燃費の違いはありません。

また、車にはレギュラー車とハイオク車があるわけですが、どちらの車に、どのガソリンを入れるかによっても色々変わってくるので、単純にハイオクの方がいいとか、レギュラーがダメなんて話はできないのです。

これについて、それぞれの組合せの燃費について、下に書いていきますね。




 

レギュラー車にハイオクガソリン

排気量の多い車や、一部の車両では、レギュラー車にハイオクガソリンを入れると燃費があがる場合もあるそうです。

しかし多くの場合、レギュラー車のエンジンは、レギュラーガソリンに適した圧縮率設定になっている為、ハイオクガソリンを入れても、最適のパフォーマンスは発揮できません。
ですので、良くて燃費が変わらないか、悪ければ燃費が下がることもあります。

ちなみにですが、燃費には影響があったりなかったりですが、レギュラー車にハイオクガソリンを入れても、特に車が故障するとか、そういった問題は無いですよ。

ですので、自分のレギュラー車にハイオクを入れて燃費がどうなるか、知りたい場合は、実際に入れて、試してみるのもいいかもしれませんね。

 

 

ハイオク車にレギュラーガソリン

ハイオク車にレギュラーガソリンを入れた場合は、
ハイオクガソリンを使った場合と比べて、燃費が悪くなる可能性があります。
あと、エンジンが最適なパフォーマンスが発揮できず、パワーダウンも起こします。
これも、前述したエンジンの構造の違いによるものです。

また、ハイオク車でレギュラーガソリンを使い続けると、
本来はハイオク用に作られているエンジンに、無理をさせ続ける事になり、
将来的にエンジンに問題が発生する可能性が高くなります。

ですので、
燃費に関わらず、ハイオク車にはハイオクガソリンを使うのが無難です。

 

 

レギュラーとハイオクは混ぜても大丈夫?

「ずっとレギュラーを入れていて、給油タンクにまだ少し残っているけど、
今回の給油分からハイオク入れてみたいんだけどな~」、なんて時、また逆の時、
レギュラーとハイオクのガソリンって、混ぜてもいいの?って、気になりますよね。

そこで、調べたところ、

『レギュラー車に、レギュラーとハイオクのガソリンを混ぜて入れてもOK』
『ハイオク車に、レギュラーとハイオクのガソリンを混ぜて入れるのは避けた方が無難』

こんな結果になりました。

理由は、前述したエンジンの違いによるもので、
レギュラー車にはハイオクのガソリンを入れても問題無いので、
レギュラーとハイオクを混ぜて入れても大丈夫なのですが、
ハイオク車にレギュラーガソリンを入れるのはエンジンに良くないので、
なるべく入れない方が良い、ハイオクと混ぜて入れるのもやめた方がいい、からです。

混ぜてOKかどうかは、ご自身の愛車がレギュラー用かハイオク用か
きちんと調べて把握してから、判断してくださいね。




 

レギュラーとハイオクお得なのはどっち?

ここまで、ガソリンの値段や燃費など、違いについて色々書いてきましたが、
結局どちらがお得なのかというと…

「どちらも、あまり変わらない」とか「よくわからない」という結論になります。

なんだか随分と曖昧ですが、どちらがお得かというのは、
車それぞれのエンジンの構造や性能によっても変わってくるので、
ガソリンの値段や燃費だけでは単純に比較して決めることは出来ないからなんです。

たとえば、ハイオク、レギュラー、どちらを入れても、燃費が変わらない場合に、
ハイオク車に安いレギュラーガソリンを入れて使い続けたとして、
少しの間は、ガソリン代が少々浮いて、節約できて、得したように思えても、
その後エンジンが壊れたら、ガソリンの差額どころでない高額な修理費がかかります。

また、レギュラーガソリン使用可なハイオク車に、レギュラーを入れても
パワーダウンで燃費が悪くなり、給油回数が増えれば、
使ったガソリンの総額は、結果的にハイオクとレギュラー同じくらいになったりします。

そして、前述したとおり、レギュラー車にハイオクガソリンを入れても、
燃費は基本的に変わりません。

というわけで、どちらが得かは断言できませんが、ひとつ言えるのは、
レギュラー車には、レギュラーガソリン、
ハイオク車には、ハイオクガソリン、
それぞれの車のエンジンに合ったガソリンを入れるのが、
一番無難で、損をしない、ということですね。

 

 

以上、ガソリンのレギュラーとハイオクについて、
様々な違いや、エンジンとの関係について、ご紹介しました。

今回書いた内容は、ガソリン代節約のために、
「ハイオク車だけど、安いレギュラーガソリンを入れたかった…」とか
「レギュラー車でも、ハイオクを入れれば燃費良くなってお得かも?」と
考えていた方には、残念な結果だったかもしれませんね。

でも、知らずにエンジンに合わないガソリンを入れて車が壊れたり、
燃費向上の効果が無いのに、無駄に高いガソリンを入れて損をするよりは、
たとえ期待どおりでは無い、ガッカリな内容でも、知っておいた方が良いので、
ぜひ、この期に、しっかり覚えて、今後にお役立てくださいね。

また、今後新しい車を購入したり、買い換えたりする際の、
判断の基準のひとつとしても、レギュラー車とハイオク車の違いなど、
参考にして頂ければ幸いです。

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