天気予報で耳にする降雪と積雪は、ともに雪が降った量を示す言葉だが、意味するところと聞き手が受け取るべき情報に違いがある。
降雪と積雪の意味の違い
降雪とは、1時間や6時間、24時間など、ある時間内で新たに積もった雪の量を指し、その時点で測った雪の深さから前回の数値を引いた差で求められる。天気予報などで「朝までに○○センチの雪が降ります」と言っているものが降雪量である。
積雪とは、踏み固めたり除雪を行っていない自然な状態での、その時点における雪の深さを指し、陽光や雨で溶けたり、自重で潰れたりして薄くなった場合でも、そのまま見たとおりの数値になる。天気のリポーターが「ここでは現在、○○センチの雪が積もってます」と巨大メジャーや自分の身長などと比較して伝えてくるものである。
降雪と積雪の読み取れる情報の違い
降雪が大量であったとしても、それはイコール雪が深く積もっていることを意味しない。気温や日照、降雨といった気象条件の変化によって実際の積雪は少なくなるからである。ただし斜面などでは、数値分の雪が事実として新たに降っているので、表層なだれや落雪、重量の負荷の増大などに注意する際の目安となり得る。
積雪が大きな値を取っている場合、同じだけの降雪よりも雪の密度が高く、氷のようになっていて重量も上回っている。路面であれば足を取られる深さを示し、ゼロでなければ歩行者や自動車に転倒やスリップの危険がある可能性を示す。また、気象条件によって発生する積雪全体が崩れる全層なだれの、発生する際の規模を予測する目安となり得る。
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